今井館ニュース第49号 登戸学寮
今井館ニュース第49号 2021年4月30日発行 7頁
登戸学寮
「希望の神が、汝ら聖霊の力能のなかで希望に満ち溢れるべく、信じることにおけるあらゆる喜びと平安で満たしたまうように」(Rom.15:13)。
枡形山にふりそそぐおだやかな陽光とフレッシュな風、当地は春の息吹につつまれています。卒寮式のあと入寮式のまえ、桜のつぼみ膨らみ新しい学年を始める準備の日々です。学士号取得に伴う5人の卒寮式では遠隔からの画面上のご参列も多くあり、涙あり笑いありの名残惜しい別れのときをもちました。個性に輝く五人組ですが、その温かな一例は杉原千畝記念短歌会、人道大賞のI君による「世の中のいのちの数だけ朝がある茹でた卵がまだ温かい」。前途の幸いを祈りつつ世に放ちました、信じうることの喜びのなかで希望に満ち溢れ、地の塩、世の光たれ、との贐(はなむけ)をそえて(写真)。
当学寮は19人の新寮生を加えての新米寮長夫婦との新たな船出の一年でした。創設以来の蓄積された先輩方、愛する方々の篤い祈りの羅針盤に導かれ、コロナ感染の暗礁乗り上げを回避し、喜ばしい新天新地に向けてゆっくりと航海を続けています。昨夏に多くの方々のご厚志のもと耐震壁等60周年記念工事がおこなわれ安全、快適となりました。「学寮ニュース」8,9号、「方舟」61号を公に発信し、そこで寮生は若者らしい挑戦の姿を力一杯表現しています。
授業のオンライン化に伴い学生寮が見直されているなか、毎月の遠隔会議など新たな形での運営母体による寮生の健康を守り、実り豊かな共同生活のヴィジョン、事業計画、管理の最適解の模索は続きます。福音の旗を高く掲げつつ、寮生活が確かな人生の基盤となるよう祈りのなかで新たな春を迎えています。