登戸学寮への入寮をお考えの方にまたそのご家族様に
登戸学寮への入寮をお考えの方にまたそのご家族様に
2020年オリンピックイヤーは尋常ならざる、忘れがたいコロナ禍の一年となりました。感染はとどまることを知らず世界を飲み込んでいきます。9月となり秋の気配を朝夕感じるこの頃ですが、学事歴上ははやくもAO入試など受験シーズンを迎えています。この8か月登戸学寮は寮生各位の医療、社会そして学寮を崩壊させないという合言葉のもとに自覚的な協力をいただき感染を免れてきました。新型ウィルスの振る舞いも次第に明らかとなり、三密を避けるなどの対策が有効であることが判明しております。学寮は個室であること、さらに密を避けうる十分な共有スペース(資料室・図書室、談話室・図書室、多目的ルーム(卓球台、テレヴィ)さらには食堂・集会室、そして複数のキッチン)があること等がハード面での感染回避の要因となっています。また医療関係の学生たちが自覚高く啓蒙に努めてきたこと、理事長以下、学寮先輩医師のそのつどのご指導による検温、経過観察等のコロナ対策を施してきたことなどもなんらか貢献していると思われます。もちろん、見えないウィルス相手であり、油断はできず、自ら感染しているかもしれないという前提の下で、感染させるより感染を被るほうがよく、自らで連鎖をストップさせるという自覚は今後も不可欠です。
一学期は大学がオンライン授業となり、寮生も寮内に留まることが多くありました。今年新入生を十数名迎えましたが、留学生を含め多様な大学から構成される寮生諸氏におかれては楽しくまた秩序ある交流がもたれています。日曜の聖書講義を基軸に、各種勉強会、消防訓練、近隣の広福寺のご協力によりその竹林から切り出した10メートル近くの竹を利用してのコロナ対応流しソーメン、先輩寄贈の佐賀牛のバーベキュー、手料理振る舞い会などのイヴェントを通じて交流を深めてまいりました。共同生活を通じての友情や社会性の育みはやはり学生寮ならではの果実と存じます。
現在、登戸学寮は創立60周年記念改修工事を行っています。10月に竣工いたしますが、原資は学寮創立の趣旨にご賛同くださり、次世代を担う若者たちに期待を寄せる多くの方々のご寄付により耐震工事、外壁塗装工事などの改修、キッチンの新築が行われています。学寮生活の快適性、利便性は一層増しております。
地方から首都圏への大学進学を考慮している方々、既に在学しつつも一人での学生生活に不安を感じる方々、さらにはThe Bookと呼ばれる人類の最も多くの人々に読まれてきた聖書に関心のある方々、また若い時に心魂の探究を歴史の審判に耐えてきた聖書により遂行したい方々におかれましては、一度当学寮への入寮をご考慮いただければと願っております。またご子息、ご息女の寄宿先をお探しで、学寮の運営精神に賛同されるご家族様にもご考慮いただければと願っております。資料請求をまた体験入寮も承っております。当学寮への入寮が、大学での学習や部活そしてアルバイトを通じて、さらには学寮における新たな出会いのなかでの共同生活を通じての社会性を育み、豊かな人生を歩む基盤になりえますなら、まことに幸甚に存じます。
2020年9月5日
登戸学寮寮長千葉惠(北海道大学名誉教授、哲学博士 D.Phil. Oxford University)